【ホオノキと銀】樹木のこばなし 樹木のこばなし X Facebook はてブ Pocket LINE コピー 2023.03.272024.05.20 記事内に広告が含まれています。 雨の降る日でした。そうと分かっていたらそれなりの靴を履いてきたのに… と思わずこぼしたのはさておき。 どうやら、夫はニリンソウがお目当てだったよう。 さて、心を決めハイキングコースへと足を踏み入れました。 コンバースの靴がずるっといかないように慎重に。 歩いてまもなく、唐突にカタクリがお出迎え。この山、ポテンシャルが高いぞ。 ずいずい進んでいくと、人2人が並んで歩けるかどうかという細道に。 右手は土壁。左手は遥か下にどうどうと川が流れています。 時折ひやりとしながらも、ホーホケキョの声に穏やかな春を感じて。 だんだん、あたりも暗くなってきた午後5時ごろ。 山も静まり返る時間です。 夫は10メートルくらい先を歩いていました。 私も、遅れないようにと足を速めたとき。 それまで暗がりに向かっていた山肌が、ぼうっと銀色に輝きました。 控えめに、でもゆるぎない輝き。 思わず見とれてしまって、足を止めじっくり。 ところどころ落ちているツバキの赤との対比も美しい。 銀色の正体がトチノキかホオノキの落ち葉であることは分かりましたが、いったいこれは? 銀色に輝く山肌 調べてみると、歯に鋸歯(葉縁のギザギザ)がないものがホオノキだそうで、 ひとつ賢くなったぞ!と思いつつホオノキの美しい一面を知ることもできて、 当初の夫への不満はどこへやら。 秋の、黄色や赤色の色とりどりの紅葉や落ち葉の魅力には気が付いていたけれど。 3月の、春の銀色の落ち葉の魅力に心が震えた出来事でした。 個人的には、ここで一晩明かしたいなあなんて思ったり、 満月の夜には、さぞかし控えめで美しい輝きが見られるのかしらと想像したり。 葉の表ではなく裏に魅力があるというのもグッドポイント。 余談ですが、小学生のころ植物に精通する母とハイキングへ行ったとき。 母がホオノキの落ち葉を手に取り「これはね、その大きさに「ほお!」と感心するでしょ。 だからホオノキ。て言われると覚えやすいでしょ?」と教えてくれました。 おっと、そんなこんなしていたら夫がはるか先に。また帰り道にねと先へ進みました。 ニリンソウやほかの植物についてはまたの機会に✳ ホオノキ 学 名/ Magnolia obovata 科 名/モクレン科 属 名/モクレン属 別 名/ホオ、ホオガシワ 原産地/日本 ・落葉高木 ・春に咲く白く大きな花はとても良い香りがします ・葉は掌をゆうに超える大きさで丈夫、また殺菌効果があることから食べ物の器や、 包みとして利用されてきました 関連
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