【鉢の選び方と楽しみ方】材質のメリット&デメリットを知ろう!
呪いの鉢
『呪いの鉢』って聞いたことありますか?それはね…
-そんなセリフから始まる物語。なんだかありそうな。
しかし、あながち冗談でもないんです。
植えるとどんな植物も調子が悪くなる鉢ってあるんです。
ん?私が育てるのが下手なだけだって。
ええ、私もそう思ってました。でも、どんなに調子が良かった植物も、
あの鉢に植えると伸び悩みだんだん衰弱し、最後は枯れていく…ひぇっ
そんな経験があるのは2鉢。陶製とプラスティック製でした。
恐らく排水性や透湿性に大きな問題があったのかなと思います。
また、冬の寒さが苦手な植物をこの鉢で育てた際に、
思ったよりも水をあげてしまっていたのだとも思います。
透湿性が悪ければよりよろしくない状況ですよね。
あとは、保温環境が整っていなかったか。
つまり、私が下手だっていうのもあながち間違ってない!(笑)
植物に適切な育成環境さえ上手に作れてあげれば、『呪いの鉢』は生まれないのかもしれません。
が、何度か繰り返してしまうのであれば、自分とは相性がよろしくないということで
割り切って使わない方が、植物を枯らす頻度が少なくなって大事な子たちを守れるかもしれません。
せっかく買った鉢だけど…
でも!お気に入りの鉢なのに、それでは何だか悔しいというか。
事前に鉢の特性を知っておくことで回避できたり、
少しの工夫で改善できるポイントもありますので、詳しくお伝えしていこうと思います。
結論、そんなことはありません!
呪いの鉢の例で挙げてしまいましたが、実際、私もプラ製や陶製の鉢を屋内でも屋外でも使っていて、
みんな元気にすくすく育っています。
あくまでも植物との相性や環境が合わない場合がある、ということです。
陶製やプラ製の鉢は、カラーバリエーションが豊富で個性的かつおしゃれな商品がたくさんあるので、
インテリア感覚で鉢をセレクトできます。軽さも個人的に最大の魅力。
そうやって、無理なく暮らしを楽しくコーディネートしながら
自分と植物に合った鉢を見つけられたら楽しいですよね。
どんな鉢がおすすめ?
そもそも鉢にはどんな材質があるのか?
各材質のメリットデメリットを見ていきましょう。
軽くて丈夫!「プラスティック鉢」
あらゆる場所で売られていて、気軽に手に入りやすい鉢です。
メリット
・バリエーションが豊富
→色や形など、様々なバリエーションに富んでいます。一見、プラスティックに見えないようなものもあります
・軽い
→軽さは重要です。土を入れたらそれなりに重くなりますし、水を含むととんでもない重量になります。
ガーデニングで腰を痛めないためにも、とても大切です
・割れにくい
→うっかり落として割れてしまった…!というリスクがとても低いのがプラスティック
思わずほっと胸をなでおろす瞬間です(笑)
・100円ショップなどで手に入る
→ホームセンターは遠いけど、100円ショップなら近くにあるしすぐ買える!
というときなどに役に立ちます。気軽に手に入りやすい便利な鉢です
デメリット
・通気性&透湿性に劣る
→素焼き鉢と違い、鉢自体に穴が空いていません。そのため、鉢底の穴や地表面以外から
土の水分を蒸発させることができません。管理方法に気を付けましょう
・蒸れやすく根腐れのリスクがある
→鉢に通気性がないため、水やりの頻度や土の配合には気を付けましょう
・色味や耐久性の劣化が生じる
→直射日光がよく当たる環境によっては退色したり、塗料にヒビが入るなどの劣化の可能性があります
・高温と低温の影響を受けやすい
→外気温や直射日光の影響で、夏は土の温度が上昇し、冬は冷たくなる(凍る)などの温度変化がおこりがち。
高温や低温が変化が苦手な植物にとっては弱る原因となります
生育を重視するなら「スリット鉢」
その名の通り、鉢に深いスリットが入っているプラスティック製の鉢です。
メリット
・風通しや水はけがよくなり根腐れを起こしにくくなる
・鉢底石を入れる必要がないのでその分しっかり根を張ることができる
・根のサークリング現象を防止する
→サーリング現象とは根詰まりの原因の現象のこと。
スリットがあることで、酸素や水を適切に補給しこの現象を防止することができます
・値段が安い
→一番小さい3.5号 (10.5cm)では100円を下回る場合もあります
・軽い
→プラスティックの強み!鉢が軽いと管理がしやすいですよね
・普通型、深型の2種類があり、植物の根の性質によって使い分けることができる
→クレマチスのように深植えを好む植物には深いスリット鉢の方が適しているなど、
このように植物が育成しやすい環境を選ぶことができます
・割れにくい
→ただし、ふちの薄い部分は当たり所によっては割れてしまうリスクが高いので注意しましょう。
デメリット
・おしゃれとは言い難い
→基本的に手に入るのは緑色。緑なので庭やベランダに馴染むと言えば馴染むのですが、
鉢をインテリアの一部として考える場合には残念かなと思います。
ただし、最近は、ペールトーンや黒、透明などのおしゃれなカラーバリエーションも増えてきました。
もっと流通して、おしゃれカラーが安価に手に入るようになると嬉しいなと思っています。
どんな植物とも相性OK!「素焼き鉢」
素焼き鉢とは、素焼きという文字の通り釉薬をかけずに高温で粘土を焼き上げた鉢です。
指ではじくと少し高めのコンコンッという音がします。
メリット
・通気性&透湿性がとてもいい
→多孔質といって、目に見えないほどの細かい穴がたくさん開いています。
鉢全体で呼吸をしているイメージなので、自然な環境に近く育てることができます
・蒸れにくい
→細かい穴から水分が蒸発し熱が逃げていくこともあり、鉢の温度上昇をおさえてくれます
・様々なデザインがある
→シンプルなものから装飾が施されたものなど、インテリア感覚でコーディネートを楽しめます
デメリット
・衝撃に弱い
→陶器なので割れるリスクのあることは仕方の無いことです。
お気に入りの鉢を割ってしまったら悲しいですよね…。管理には充分気を付けましょう
・カビや苔が生えやすい
→多孔質で水がこの穴から通るため、カビや苔が生えやすく割れなどの劣化につながります。
しかし、生えたカビや苔も味と捉え、あえてそのままにするパターンもあります
・温度変化がある
→水が蒸発するとき、温度も一緒に奪っていきます。鉢全体に細かい穴が開いている素焼き鉢は
温度差が生まれやすく乾燥しやすいです。そのため、熱帯系の植物に使用することは避けた方が無難です
・重い
→小さい鉢でも、土を入れるとしっかりした重量があります。鉢が大きくなればなるほど
気軽に移動することが難しくなるかもしれません
おしゃれデザイン「テラコッタ鉢」
続いては素焼鉢と同じような見た目をしたテラコッタ鉢。
一般に、イタリア製(東南アジア製もあり)で濃いオレンジの色味の素焼き鉢のことを指します。
ただし、素焼鉢とほとんど差はないので同じように使っても問題ないのですが
細かい違いを分かっているとより適した植物を選ぶことができます。
メリット ※基本的には素焼き鉢と同様です
・通気性&透湿性がとてもいい
→多孔質といって、目に見えないほどの細かい穴がたくさん開いています。
鉢全体で呼吸をしているイメージなので、自然な環境に近く育てることができます
・蒸れにくい
→細かい穴から水分が蒸発し熱が逃げていくこともあり、鉢の温度上昇をおさえてくれます
・素焼き鉢よりも高温で焼いているため丈夫!
→高温で焼くということは、一層焼しめられているということですね。
しかし、落としたら割れてしまうことには違いありませんので、扱いは慎重に
・素焼き鉢よりもデザインが豊富な印象
→お気に入りの植物を素敵な鉢で組み合わせを楽しめるのが嬉しいです
デメリット ※基本的には素焼き鉢と同様です
・衝撃に弱い
→陶器なので割れるリスクのあることは仕方の無いことです。
お気に入りの鉢を割ってしまったら悲しいですよね…。管理には充分気を付けましょう
・カビや苔が生えやすい
→多孔質で水がこの穴から通るため、カビや苔が生えやすく割れなどの劣化につながります。
しかし、生えたカビや苔も味と捉え、あえてそのままにするパターンもあります
・温度変化がある
→水が蒸発するとき、温度も一緒に奪っていきます。鉢全体に細かい穴が開いている素焼き鉢は
温度差が生まれやすく乾燥しやすいです。そのため、熱帯系の植物に使用することは避けた方が無難です
・重い
→小さい鉢でも、土を入れるとしっかりした重量があります。鉢が大きくなればなるほど
気軽に移動することが難しくなるかもしれません
・値段が高い
→アンティーク鉢などおしゃれなデザインが多いいっぽうで、おしゃれなものは値段がお高め
縁のツヤが特徴的「駄温鉢」
続いて、素焼き鉢やテラコッタ鉢とよく似ている駄温鉢。
これは、縁のみに(艶のある塗料)がかかっている鉢で、素焼き鉢よりも小さい多孔質をもちます。
そのため、プラ鉢では蒸れてしまうが素焼鉢では乾燥してしまう、という中間の植物に適しています。
メリット ※基本的には素焼き鉢と同様です
・通気性&透湿性がとてもいい
→多孔質といって、目に見えないほどの細かい穴がたくさん開いています。
鉢全体で呼吸をしているイメージなので、自然な環境に近く育てることができます
・蒸れにくい
→細かい穴から水分が蒸発し熱が逃げていくこともあり、鉢の温度上昇をおさえてくれます
・様々なデザインがある
→シンプルなものから装飾が施されたものなど、インテリア感覚でコーディネートを楽しめます
デメリット ※基本的には素焼き鉢と同様です
・衝撃に弱い
→陶器なので割れるリスクのあることは仕方の無いことです。
お気に入りの鉢を割ってしまったら悲しいですよね…。管理には充分気を付けましょう
・カビや苔が生えやすい
→多孔質で水がこの穴から通るため、カビや苔が生えやすく割れなどの劣化につながります。
しかし、生えたカビや苔も味と捉え、あえてそのままにするパターンもあります
・温度変化がある
→水が蒸発するとき、温度も一緒に奪っていきます。鉢全体に細かい穴が開いている素焼き鉢は
温度差が生まれやすく乾燥しやすいです。そのため、熱帯系の植物に使用することは避けた方が無難です
・重い
→小さい鉢でも、土を入れるとしっかりした重量があります。鉢が大きくなればなるほど
気軽に移動することが難しくなるかもしれません
・インテリア性に劣る
→個人の好みにもよると思いますが、縁の釉薬の濃いテカリが独特な印象です
個性派ぞろい!「陶器鉢」
素焼き鉢などと同じく粘土を材質にしたもの。
素焼き鉢と区別するため、釉薬(塗料)が塗られているもの全体を指すこともあります。
メリット
・個性的で多様なデザイン
→中には一点ものの鉢が見つかるかもしれません。インテリアとして取り入れたい場合にもおすすめです!
・通気性&透湿性がとてもいい(釉薬がかかっているものを除く)
→素焼き鉢と同様に、多孔質のため通気性がとてもよいのも嬉しいですね
デメリット
・値段が高い
→おしゃれな形や色があるからか、全体的に値段はお高めな印象。たくさん購入するのは難しい私は、
お気に入りの植物にスペシャルな鉢を使いたい!なんてときに購入します
・蒸れやすく根腐れのリスクがある(釉薬がかかっていないものを除く)
→釉薬が前面にかかっているものは素焼き鉢にコーティングがされている状態で、通気性に劣ります。
ただし、プラスティック鉢よりはよいとされています。
水やりの頻度や土の配合など、管理方法には気を付けましょう
・重い
→小さい鉢でも、土を入れるとしっかりした重量があります。鉢が大きくなればなるほど
気軽に移動することが難しくなるかもしれません
・紫外線の影響で塗料が劣化する(釉薬がかかっていないものを除く)
→塗料の種類や加工の仕方にもよりますが、紫外線の影響で塗料が劣化する可能性があります
ナチュラルテイスト「木製鉢」
メリット
・ナチュラルで温かみのある雰囲気が得意
→木はやさしさとぬくもりを感じさせてくれる材質ですね。
木目の模様を楽しむものや、色味、形も様々です。お部屋のインテリアとして取り入れるとgood!
・通気性&透湿性がいい
→表面にコーティングがされていなければ通気性に優れます。
もとは同じ植物。自然の材質ですから、植える植物との相性もばっちりです
デメリット
・劣化しやすい
→雨や湿度、乾燥の影響を顕著に受けますので、屋外で使用する際や直接土を入れる際は注意しましょう
そのため、どちらかというと鉢カバーとしての商品が多い印象です
・重い
→種類にもよりますが、どちらかというと重い鉢が多いイメージ。
室内に置く際は、移動式の鉢置き台を使用して移動をスムーズにしましょう
DYIをとことん楽しむ!「モルタル鉢」
モルタルとはセメントに砂を混ぜたもののことです。
例えば、レンガの下地や、タイルの目地に使用する素材です。
メリット
・自分でオリジナルの鉢を作れる
DIYなどでも取り入れられるように、ホームセンターなどで材料が売られています。
こだわりのひと鉢を作りたい方にはおすすめの素材です♪
・浸水性が高い
→水がしみこみやすく、また蒸発しやすいため、加湿が苦手な植物に適しています
デメリット
・アルカリ性に傾きやすい
→水分がモルタルにふれることで、土へアルカリ質が溶け込みます。
自作する際はミョウバンを使用して中和しましょう
アンティークの輝き「ブリキ鉢」
憧れを抱くブリキの輝き。小さくても存在感抜群です!
メリット
・インテリア性が高い
→おしゃれ空間を演出する名手。控えめなアンティークの輝きは、それだけで空間を引き締めます
・リメイク缶でコスト削減
→空き缶などを使って、オリジナルの缶をつくることができます。自分好みにアレンジを楽しみましょう♪
デメリット
・通気性&透湿性が低い
→蒸れやすく、根腐れを起こす可能性があります。土の種類を考慮するなど、管理には注意しましょう
・温度変化が激しい
→外気温や日光によって土の温度が変化します。急激な温度変化が苦手な植物には使用しないようにしましょう
・サビが発生する
屋外使用OKか確認しましょう。
NGなものを使用すると内部でサビが発生し、生育に悪影響を及ぼす場合があります。
また、気が付いたら鉢底が抜けていた、なんてこともあるかもしれませんので注意しましょう。
鉢のせいで枯れる?ときの対処法
鉢を捨てるのは忍びない!ということで、
ちょっとした工夫で改善できることもあるかもしれません。
ぜひ、諦めずに試してみましょう!
鉢以外の原因を探ってみよう
鉢カバーやインテリアとして楽しむ!
色々試してみたけど、結局は枯れる…とか、
色々試したり考えるのが疲れちゃった…というときは!
いっそのこと、鉢に直接植えるのではなく鉢カバーとして利用したり
ガーデニング資材入れにしたり、色を塗ってインテリアの一部として楽しむなど
そんな使い方もおすすめです◎
せっかく気に入って買った鉢ですから、グッズとして身近にあったらハッピーな気持ちになりますよね♪
ここは気持ちを切り替えて有効活用しちゃいましょう!
まとめ
鉢の材質にはそれぞれメリットやデメリットがあります。
それらを考慮して、植物にとってのびのびと成長できる環境を整えてあげられたら
お互いにハッピーですね✨
冒頭の『呪いの鉢』を手にしてしまったら
ぜひ一度、鉢の材質をはじめとした、環境全般を見直してみてください。
それでも改善が難しい場合は、いっそのことインテリアとして楽しみましょう!私のように(笑)
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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